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投資信託での失敗と最大の欠点

投信は資金の多寡に関わらず1口単位で投資できるので、少額でリスク分散されたファンドを購入できます。

個人で運用をやろうと思っても時間とノウハウがありません。

それに代わって運用のプロに任せることで資産運用できます。

投信は数多くの株式や債券に分散して投資をするので、個別銘柄が倒産したりする不測の事態があったとしても、影響を低減することができます。

個人投資家が世界中の株式や債券に直接投資することは簡単ではありません。

投信会社の資産の増加のほとんどは、新規設定されるファンドによるものです。

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既存ファンドへの資金流入で、毎月着実に資産が増加しているものはほとんどありません。

毎月積立型の仕組みを持っているファンドですら、増加していないものも多くあり(既存顧客が解約している)、数多くのファンドを設定し運用しているからといって、純資産が増えるようにはなっていません。

これは、日本における投信の認知度がまだ低いということも関係していますが、売り手側の投資信託会社、証券会社の姿勢が新規設定頼みでビジネスを行っているという要因の方が大きいでしょう。

全ての商品設計はこの発想に基づいているため、最も旬であり、ブームになっているものを特集したファンドを企画して販売することになります。

そして1社が設定すると、同業他社も次々に同じ切り口の投信を設定することになります。

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ファンドの設定当初しばらくの間は、スタート時の基準価格を上回って利益が出ることもありますが、早々に基準価格を割り込んで受益者全員が損を抱えることが多いです。

損失を抱えた人々が半年後くらいから耐えられなくなって、失敗したことに気付き、次々に解約が始まります。

パフォーマンスの悪化に加えて解約によるダブルパンチで運用資産が減少します。

毎月新規設定されているファンドにおいて、テーマやブームに乗る横並び商品というのは、最も危険な一群であり、こういう現象を見ながらピークアウトと判断を下すのがおおむね正しいです。

投資信託の最大の欠点は時間的分散を放棄していることです。

投信には様々な種類があり、大型株、小型株、債券型、バランス型、外国株式、外国債券、派生型などが存在します。

これらのほとんどがフルインベストメントで、相場に関係なく手持ちの資金のほぼ100%を常に投資している商品です。

したがって、基準価格は基本的には相場と連動していて、投資家のリターンは購入したタイミングによって決定されます。

売却するときは含み損を抱えた状態であることが多く、資産運用に失敗し、損をして取引が終了します。

一方、ヘッジファンドが運用しているファンドはフルインベストメントとは対極的なスタイルで、常に買い余力を残して現金を持っています。

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フルインベストメントしないから、マーケットそのものに対してリスクが少ないです。

時間的分散投資が最初からストラクチャーとして設計されているのです。

しかし、残念ながら一般の個人に対して公募の形でお金を集めていないので、個人投資家が彼らのファンドを買うのは難しいです。

もし、投信を自分のアセットアロケーションに組み込む場合は、その購入と売却のタイミングを自分で決定しないと、ただ単に大海にプカプカ浮いている漂流者と同じになってしまいます。

デメリットがコスト面にあるのは疑いのない事実です。

新規購入時に販売手数料として証券会社などの販売会社が3%程度の手数料を徴収します。

ネット証券ではもう少し安く、ファンドによってはノーロードということで販売手数料がないものもあります。

それに加えて運用会社が運用報酬として年間1%から2%の信託報酬を徴収します。

これは運用会社だけでなく、販売会社にもその一部が入ることになっています。

 

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