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EPSとBPSを使った理論株価の計算方法

株価が上昇する条件として、増収率を増益率が上回る(営業利益率が改善する)ことが挙げられます。

もちろん、ビジネスの業態や業界によってこの数字は大きく異なってきます。

売上高が大きい商社の営業利益率は薄利多売のため非常に小さくなり、IT産業では大きな売上高がないのに利益の額が大きい企業が多いです。

異なる業界を比較して営業利益率が高い方が、株価が高いということにはなりません。

あくまでも、特定銘柄の過去・現在・未来の比較におけるトレンドがどうなっているかという視点がポイントです。

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アベノミクス相場などの本格的な上昇相場になると、日経平均株価やTOPIXなどの株価指数は小さな下落を挟んで上昇曲線を描いていきます。

しかし、個別株の上昇トレンドは相場全体のトレンドほど明確な曲線を描くことは少ないです。

1ヶ月間は急激に上がったとしても、それから3ヶ月間は横ばい推移となって、また上昇するというような予想できない動きをすることが多いです。

これは当然の動きで、マーケットは常に相対比較で推移します。

不動産株が上がると、土木・建設業界が買われ、さらに鉄鋼株が上がるというような動きです。

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また、大型株や小型株という対比でも資金の流れが発生します。

NYダウが下がったから、日経平均株価が下げそうだ。

それならば、日経平均とは関係のない新興市場を買おうということになり、日経平均は2%下がったのに、ジャスダックや東証マザーズは3%上昇するということはよくあります。

逆に、大型株が大幅上昇しているときは小型株が下がるということも起こりやすいです。

マーケットは常に循環物色されるので、分散投資が大事だということになります。

EPSでもBPSでも株価の理論上の計算は可能です。

景気の回復局面では、企業のEPSやBPSは増加します。

好況で収益が増えれば、1株あたり純利益は年々増加しますし、内部留保としての1株あたり純資産も増加します。

そして、この効果に加えてPERやPBRも増加するので、相乗効果によって株価が押し上げられるようになります。

日経平均株価におけるEPSとPERの関係を見ると、2008年から2009年にかけて株価が下落しているのにPERが上昇している点に気付きます。

これはEPSが下がりすぎたため、見かけ上のPERが上昇して割高感が発生していたことを示しています。

しかし、2012年からの本格的な上昇相場では、PERが上がりながら株価も上昇している傾向がはっきりとわかります。

日経平均株価のチャートと合わせて見ると、上昇時はPBRが上昇し、下落時はPBRが低下していることがわかります。

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マーケット関係者のコンセンサスとしてPERは15倍が妥当、PBRは1.3倍が適正だと言っている時期があるとしましょう。

まだこれからEPSもBPSも増えるとすれば、今後のバリュエーションに対する許容度は上がっていくという表現になります。

上昇局面ではバリュエーションの拡大こそ、運用資産を大きく増やすためのエンジンとなることを知っておきましょう。

株はいつ売ればよいのか。

投資家にできるのは損失管理だけで、利益の方はわかりません。

意外に早く上昇相場が終わるかもしれないし、予想もしなかった利益につながることもあります。

最も避けたいのが、勘に頼った利益確定です。

利益確定のタイミングがどうしても早すぎることの方が多くなります。

人間の一般的な思考や行動としての「利益は小さく確定してしまい、損失は放置する」という状態にはまり込まないようにしましょう。

 

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