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自己資本比率の目安は60%以上あれば優良株

決算短信で最も注目すべき点は、決算概要がコンパクトにまとまった表紙の部分です。

直近の業績が、経営成績や財政状態、キャッシュフローの状況として表記されていて、配当実績も記載されています。

債務超過に陥っていないか、自己資本比率が減少していないか、営業活動によるキャッシュフローは黒字になっているかを確認します。

自己資本比率の目安は、60%以上あれば優良株、50%以上あれば問題無しとなります。

銀行の自己資本比率には規制がかかっており、国際業務を行う場合は8%以上なければなりません。

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国内業務のみの場合は4%以上という規制があります。

キャッシュフローが赤字になっているケースは、資金繰りが苦しくなっている可能性があります。

無配に転落していたり、減配している株は収益力が弱くなっていることを表しています。

逆に、増配していれば収益力が拡大していると考えられます。

減収や減益予想の場合は、株価が下がるリスクが大きいので注意しましょう。

会計情報の変更があると、それまでの業績の集計との一貫性が無くなってしまいます。

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会計情報の注記を見て、見せかけの利益を増やすために変更が行われていないか点検します。

決算短信のリスク情報は広範囲にわたって網羅されていますが、特に事業継続の疑義がある企業は、倒産リスクがあるので要注意です。

さて、株価収益率が30倍の会社とは、今期1年間で稼ぐ利益の30倍の株価がついているという意味になります。

つまり今投資するということは、30年分の利益を先回りして株を買うことになります。

投資元本に対する回収度という視点を持つと、PERは低い方が回収は早いということになります。

証券会社の株式アナリストが企業分析レポートで投資判断をするときに、基準にしているのが業界の平均値です。

注意が必要なのが、利益成長が大きい株ほど業界の平均値よりもPERが高くなるのが普通であり、その逆は平均値よりも低く放置されることです。

単純に数値だけを比較すると、良い会社を割高と結論付けてしまうリスクが伴います。

過去の水準と比較する評価は、投資判断に非常に有効です。

PERの計算方法は、株価を今期予想の当期純利益で割って求めるので、毎年の利益水準によって変化します。

今期予想の数字は会社側が発表したものか、証券会社のアナリストが予想したものでよいです。

なお、株価収益率の限界は、赤字に陥った場合は当期純利益がマイナスになり、計算が不可能になることです。

赤字のときは計算できないので、株価水準を10年単位のチャートで分析して、絶対値を比較しましょう。

PERチャートは日本のインターネットのサービスでは一般的ではないので、簡単には手に入りません。

ただ、毎期ごとの推移は、ネット証券の顧客向けデータサービスで分析可能です。

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株価収益率は期間損益を元にした投資指標、つまり損益計算書のデータから計算しています。

PBRは、貸借対照表(バランスシート)を使って求める指標です。

純資産とは、企業がバランスシートに持っている株主から集めたお金(株主が保有している現金)を表しています。

PBRが2倍の株は、株価がこのお金に対して2倍の価格がついているため、本来、株主が所有している価値の倍の金額を払わなければ投資ができないということになります。

PBRが1倍未満の状態は、市場でついている価格が会社の解散価値を割り込んでいるので、実態よりも株価が安く放置されていることを意味しています。

バリューインベスター(割安株を専門的に買う投資家)が銘柄選択の基準にしているのがPBR1倍割れの株です。

健全な経営をしているのに解散価値を下回る株価評価がついているならば、必ず1倍を回復するはずというロジックです。

成果は意外と高く、個別企業の銘柄選択の指標として有力と考えられます。

ただし、クオリティーが低い企業は何十年経過しても株価純資産倍率が1倍割れということもあるので、気をつけましょう。

逆に、ジャスダックや東証マザーズだと5倍から10倍にもなっているケースがありますので、投資判断は慎重になりましょう。

 

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