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業界によって異なるグロース株の指標

3年間の限界ゾーンを超えて成長する例外もあります。

それは、30年以上も急増し続けたコンビニの代表であるセブンイレブンや、北関東の家電量販店が全国制覇を成し遂げたヤマダ電機です。

また、生産と流通の一貫体制を構築してヒット商品を作ったファーストリテイリングなどは、何十年にもわたって増収増益を実現してきた銘柄です。

もちろん時価総額も10倍から20倍にもなっています。

ただし、これらは珍しいケースであって、成長株全部にこのようなストーリーを求めるのには無理があります。

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やはり、投資の賞味期限は3年間と認識しておいたほうがよいでしょう。

時代とともに、注目される産業は変化します。

今から50年前は鉄鋼・造船が花が他企業で学生の就職人気でも1位の地位にありました。

三菱商事や三井物産などの商社が飛躍していた時代もあったし、半導体が注目されていた時代もありました。

しかし、現在ではこれらの産業は決して成長産業とは呼べません。

それぞれの時代において必要性が高まり、業績が拡大する局面があったということです。

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今の成長産業は何かと言えば、IT株や環境関連株、バイオ株がその代表格と言えますが、こうした業種に属する銘柄は注目されやすく、投資対象として魅力的だといえます。

市場自体が拡大していて、しかも個別株も利益を伸ばしている企業を指標で絞り込んでスクリーニングしてみましょう。

ここで重要なことは、業界全体の成長率よりも、個別企業の業績の方が拡大しているものをスクリーニングしなければならない点です。

そうでなければ、注目業界の中の負け組企業に投資することになってしまうからです。

銘柄を検索するときに、明確な差別化戦略を持っていて、トップシェアを誇っているという条件が必要になります。

市場の成長率が10%であれば、少なくとも15%以上の利益成長を実現している企業が投資対象として望ましいです。

勝ち組企業の株価の評価は、PERで見るとプレミアムがついて高くなるという傾向があり、それだけ株価の上昇力が大きくなります。

日本で拡大している産業は非常に少ないです。

多くが成熟しているか景気循環とともに良くなったり悪くなったりを繰り返しているだけです。

しかし、将来性のない業種にはつまらない企業ばかりかというと、そうでもないです。

実は多くのグロース株はこのタイプに該当します。

例えば、外食産業はもう拡大しない分野ですが、その中でもゼンショーは積極的な出店やM&Aによって成長を続けています。

売上高では日本マクドナルドを抜いてトップ企業になっています。

こういう企業は成熟産業に属する同業他社に対して、業界で高い株価評価を受けて、プレミアムがつきます。

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グロース株としてのクオリティーを測るために、営業利益率のトレンドをチェックしましょう。

営業利益率とは、会社の本業の儲けを示す営業利益を売上高で割ったもので、本業の経営効率性を知ることができる指標です。

売上高が100億円、営業利益が10億円の銘柄の営業利益率は10%となります。

この企業が翌年に売上高120億円、営業利益が12億円であれば、営業利益率は10%なので変化はありませんが、営業利益が13億円になっていれば収益の効率性は改善したことになります。

こうした場合は、業界から評価されてプレミアムがついて本来あるべき株価水準よりも高くなります。

逆に、増収増益といえども営業利益率が悪化する株はグロース株としては危険なサインと見なさなければなりません。

しかしながら、増収増益を継続していれば良い経営だと考えている経営者は非常に多いようです。

増収に見合わない増益がマイナス要因と認識していないわけです。

 

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